日本のマチュピチュ?人口40人の村

2017-04-17 11:35

3月下旬、雨の一日、友人に’日本のマチュピチュ’に行こう!と誘われ、その村を訪ねた。
日本のマチュピチュ?マチュピチュには行ったことはないけれど、道路沿いの数軒の合間から、上へ上へと、狭い坂道が続く。丹念に美しく積まれた石垣沿いに家々が点在していく。17世帯、40人の人口の村、平磯。佐田岬半島のさきっぽまで数キロの瀬戸内海を望む村。高齢化した村人達は毎日この坂道を登り、各家に戻っていく。村の一番高いところに、お寺があり、村人たちは毎日、交代で水を取り替えにいくという。荷物を運ぶとき、病気をした時、この坂道をどう登っていくのだろうか?と余計な心配をしてしまう。かつてどの村にもみられた村人同士の助け合いが、この村には、脈々と受け継がれているという。柑橘畑の高さを揃え、美しく刈り取られた防風林自主的なゴミの回収40人の村だからこその努力。村を美しく保ち、古人の生活の知恵や、良き風習を残すことで、ネットや口コミでこの村の魅力が伝えられ、今日、外国人も多く訪れているという。ヨーロッパでは、鷲の巣村というサラセンに追われ、山肌に張り付いた、ちょうどこの、平磯のように、地形に合わせた坂道沿いに家々の建つ小さな村々が、今日、多くのツーリストや、芸術家たちの根拠として脚光を浴びている。







佐田岬半島には、特に先端に行くほど、こうした石垣の美しい、しかし、住む人々には日々の生活そのものが、ハードな労働を強いられる村々が多く点在している。不便な事は決してマイナス面だけではないと思う。足腰を鍛え、健康的な生活を心がけ、そして、誰かの助けを必要とすることで、また自分も協力を惜しまず、感謝し、小さな共同体が家族であるよう努力を続け、次の世代へ繋いでいく。

佐田岬の春

2017-04-13 15:33

山笑う佐田岬半島の春は、何と言っても山のあちこちで山がうふうふ笑っているよう。国道197号線は、河津桜が3月早くから咲き、そして、陽光桜ソメイヨシノと彩りを添えていく。それは華やかな美しい世界。佐田岬半島ならではの光景はやはり、山桜。佐田岬半島で推定10万本以上の山桜の木があるという。山桜は、他の桜のように、接ぎ木などで何も掛け合わせていない原木という。決して派手ではなく、メイン街道沿いでもなく、太平洋を臨むあちらの山、瀬戸内海を臨むこちらの山、ドライブの先々の山々でふわふわと春を装う。こぶしや木蓮の花などもあわせて、まさに山笑う、ほんわかとして自然の安らぎを感じる佐田岬の春です。